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ジオキャンプレポート3日目
~山と小川を駆け巡った夏の3日間~

まだまだ緊張気味な1日目

3日目スケジュール(7月24日)

昆虫採集用ワナの回収
~朝食~
午前:ガサガサ体験

~昼食~

午後:イワナのつかみ取り体験

15:00解散(仁礼会にて)

キャンプ3日目、朝6:30。前夜に仕掛けた手作りワナにクワガタやカブトなど虫が居るものか、その期待を胸に集合した子どもたちに眠気の表情など一切なく元気いっぱい。ご参加のお父さんお母さんに後ほど尋ねてみれば、昨晩はフトンに入るなりすぐに寝てしまいました・・・とか、さすがに朝から野山を駆け巡ったために疲れたみたいです。ぐっすり眠ったので朝から絶好調、大はしゃぎ。
さてさて、ワナに虫は居るのか。その答えが知りたくて、子どもたちは足早に山の中の木々に向かいます。仕掛けたワナは6つ、1つ1つ確認しながら次々と回収していきます。しかし、カブトムシやクワガタがワナには居ない。期待を裏切られ残念な表情も、一瞬で消え、朝食後に始まる小川にガサガサ(網で水中に棲む小魚などを捕る方法)が楽しみな様で、子どもの会話は魚を捕ることに変わっていました。

いよいよガサガサ体験!!

杉や松などが伸びる山の中に流れる源流域の開けた一画に流れる小川がガサガサの現場。勢いよく小川に飛び込みそうな子どもたちに、身の安全のためにD.Y.F.Cオリジナルのライフジャケットを着けて準備完了。このガサガサのために準備した網や箱メガネを手に川の中の生き物を観察しましょう。今回お世話になった古川さんは、「この川には、100種類近い生物がいる」とのことで、何が捕れるかワクワクします。小高い所から見渡すと、川は渇水のため水量は少なく、深い場所でも子どものヒザ程度。暑い夏の陽射しの下、山間の小川の水はとっても冷たく、ヒートアップした子供たちも程よい冷たさなのか大はしゃぎ。

まずガサガサの基本は、網を上流から魚たちを追い込むと水が濁ってしまうため、下流から網を入れて追い込むように生き物を捕獲します。岩の下や水草は絶好の隠れ家なので、念入りに網で探ります。生き物が隠れていそうな水草があれば、その下流に隙間を開けないよう川底に網をセットし、足を使って優しく追い込みますと、逃げ場を失った魚たちは網へと逃げ込むワケです。石の下は、同様に下流に隙間を空けないように網を設置して、石をそっと退かすと逃げ出す魚たちを足や手で網に追い込むようにするだけ、といった単純な捕獲方法なのです。ガサガサをご存知の方も多いと思いますが。

 

~サンショウウオが棲む清流~

ガサガサでの水中観察、開始早々に参加者のお父さんが「黒いなにか・・・」を捕まえました。う~んっ、魚ではないイモリのような生き物。お父さんが捕まえたのは、手のひらにのるような小さなサンショウウオでした。ご存知のように清流にだけ棲むサンショウウオが捕れるとは、何とも貴重な豊かな川の証拠です。
さて、川と言っても、場所によって様々な生き物が暮らしています。
例えば、光が届きにくく水温が安定している場所にはサガワニを見つけることができます。そして、水際に生えている水草周りには、身を隠すようにヤマメやイワナの稚魚たちが棲んでいます。さらには、水生昆虫は魚たちに見つからないように川底など色々な場所で暮らしています。お父さんも子どもたちも時間を忘れたように夢中になって、気がつけばお昼となっていました。

サンショウウオ

イワナの稚魚や、ミズカマキリも

箱めがねで水中観察


~魚のつかみ取り用プールも自分たちで造ろう!~

昼食後の楽しみのために空腹を堪えて一仕事。午後からの魚の手づかみを楽しむプールを作って昼ゴハンです。子供たちは、お互いに工夫してプールを作りあげていき、魚が下流に流れ落ちても逃がさないようにプール下に網を並べるなど、立派なプール出来上がり。昼食には、昨日と同じように手作りおにぎりを食べ、午後の部のスタートです。子供たちが作ったプールに、地元の協力もあってイワナが放流されました。

相手は生きた魚、上手く捕まえられるかな~。よーい、ドン。」で、川に入ります。やはり、相手は生きた魚だけあって、子供たちはなかなか捕れません。魚は、追えば逃げてしまいます、寄ってくるのを待ち捕まえたいところ。イワナは、岩陰に隠れる習性がありますので、岩の隙間に手を入れると休んでいたりします。お父さんやお母さんも岸辺で見守るなか、少しずつ子供たちも慣れてきて魚を捕まえられるようになってきました。イワナはまだまだ沢山泳いでいます。そこで、今度は網も使っていっきに魚を捕まえることに。下流に設置した網に、皆で魚を追い込む作戦です。しかし、やはり相手は生きている魚だけあって、簡単には網に入りません。子どもたちが協力しながら、手作りプールの魚も捕れるだけ取って、初めてのジオキャンプはすべて終了しました。
3日間、笑い声に包まれたジオキャンプ、子どもたちにとって夏の思い出ができたのではないでしょうか。
ご参加いただきましたご家族の皆様、ありがとうございました。

ヤマメの稚魚も捕れました

イワナのつかみ取り

最後は網で捕獲を試みます