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ジオキャンプレポート2日目
~山と小川を駆け巡った夏の3日間~

日本一のサケの水族館標津サーモン科学館雑学研究

2日目スケジュール(7月23日)

午前の部:林業体験・昆虫採集
~昼食~
午後の部:クラフト体験

~BBQ~
夜:星空観察(曇り空のため昆虫採集へ変更)

子ども達は朝から元気いっぱい、睡眠は十分の様子。「ボクは、セミの観察してたよー!朝起きたら、セミになってたよ!!」観察ケースを見せてもらうと、そこには幼虫の姿とは変わって、ほんのり白色の体をしたセミの姿が。一晩ですっかり成虫になっていました。「僕は朝、虫取り行ってきたけどいなかった!!」昨晩の虫取りですっかり緊張が解れた様子。子ども達は色々なことをスタッフに教えてくれるようになりました。朝食を食べたら、マイクロバスに乗って林業体験へ出発ですが、その前に、一晩観察したセミを逃がしましょう。すると、朝食前には白っぽかったセミの色が成虫へと変化していました。

羽化したセミはまだ乳白色が残る

時間が経つにつれ色づく

観察したら逃がしましょう

さぁ、森へ出発です!!

林業体験する山までは車で20分ほど。到着したら軍手を着けて、道路沿いの斜面を登って森の中へと向かいます。まずは、林業体験の前に少しお勉強を。長野県の林務局の方が先生で、授業はクイズ形式で話が進みます。

「さて、皆の住む日本には森林が何%あるでしょうか!?」子ども達は元気よく答えながら、森にまつわる興味深い話しを聞き入ります。
「もとをたどれば、僕たちのおじいさん世代が、植林をしてくれたおかげなんですよ」などなど、約1時間にわたっての面白い内容の授業では日本の森林の歴史や林業の重要性からから始まり、そして森が川から海へと豊かな栄養を届けるなどを学ぶことができました。子ども達の真剣に聞き入る姿は大人顔負けです。

森に入りましょう

紙芝居形式の授業

真剣に聞き入る子供たち

安全に注意して林業を体験しよう!!

森のことを学んだら、さっそく林業体験でカマを使って下草刈に挑戦です。林業体験は、地元の仁礼会よりご指導いただきました。「カマは刃物なので、体に触れたら切れます。だからカマの先に体を絶対に置かないこと!」注意事項や基本的な扱い方を学び、スタッフのサポートのもと、それぞれ下草刈を行います。一通り、草を刈り終えたら、次は間伐(かんばつ)の作業です。間伐とは、植えた木が成長していくと次第に葉が茂り木で影を作ってしまい互いの成長を阻害してしまうため、重なり合ってしまった木を間引くことで日当たりを良くする作業です。この作業を行わないとよい森は育ちません。

まずは、木を切り倒すにための切り込みを入れる位置に、マークを入れていきます。というのも、この切り込みを入れる位置や角度で、切った木の倒れる向きをコントロールします。そのため、マークを付けるのには熟練の技が必要です。では、このマークに沿って順番にノコギリで木に切り込みを入れていきましょう。「ノコギリは引くときに切るんですよ」そんなアドバイスを受けながら、皆上手に木を切っていきます。

まずは、斜面下側の面に切り込みを入れ、次に反対側(斜面の上側の面)に切り込みを入れていき手で軽く押すとくと・・・「バキバキバキ」と音立てて狙った方向に木が倒れ、歓声が上がります。この木を討伐し終えると森の中が明るくなり、樹木の葉にしっかりと光が届くようになりました。

それぞれ下草を刈ります

討伐は、切る木にマークを入れていきます

皆で順番に切っていきます

木を切り出します

反対側もマークを入れて切ります

倒れると同時に歓声が

昆虫採集で大興奮!

林業体験の次は昆虫採集です。子ども達は虫かご片手に大はしゃぎ。よほど楽しみだったのでしょうね。なお、カブトムシやクワガタは樹液の出る木の付近の土の中に隠れていることが多いので、付近の隠れていそうな倒木の下の土を掘り返します。すると、さっそく「いたー---っ!!!」歓声が森に響き渡ります。 「こっちもいたよー!!!!」皆、続々とカブトムシを見つけていきます。しばらくすると、虫カゴはカブトムシでいっぱいに。「カブトムシの次は、クワガタだ!!」と子ども達。潜んでいそうな場所を探したり、木を揺すって捕獲を試みますが、落ちてくるのはカミキリムシの仲間だけ。残念、とはいえこのカミキリムシは樹液を餌にする虫にとって欠かせない存在。カミキリムシは名前の由来でもあるその強じんなアゴで木に穴を開けて産卵しますが、その穴からは樹液が染み出るため虫たちの餌場になるのです。自然界での生き物たちの役割分担は上手くできていますね。その後も、カブトムシは見つけられましたが、クワガタは捕まえられずタイムアップ。 すると、仁礼会の理事長から、サプライズでクワガタのプレゼントが。万が一クワガタが捕れなかった時のために山で捕まえたものを用意していて下さったそうです。子ども達は大喜び。仁例会の皆さんありがとうございました。捕ったカブトムシも含めて、宿に戻ってから皆で交換会をしました。

夢中で探しました

カブトムシ

カミキリムシの仲間

昼食&クラフト体験!

昼食会場は、冬場にスキー場の施設として使用しているロッジです。冬のスキー場のイメージとはうって変わって、一面草が生い茂る草原に。到着後、昼食の準備が出来るまで、皆でイナゴ捕り大会です。昼食のメニューは、自分で作るおにぎりと、おかずを用意しました。外遊びの後は石鹸で手を洗ってから、おにぎり作りに挑戦!炊き立てのご飯は熱いので、火傷しないように、手を冷やしながらラップを使ってご飯を握ります。外で食べる、ご飯は格別だったのでは。お腹もいっぱになり、一休みしたら、午後はクラフト教室です。お父さんはホウの木でまな板作り、お母さんは木のツル(樹皮)でカゴを、子ども達はルアーを作ります。それぞれに講師が付いて、製作開始。まずは、まな板作りのお父さん達。 大きな一枚板から、まな板の大きさにノコギリを使って切り出したら、樹皮を削り取り、紙やすりで表面をキレイに磨けば完成です。そして木のツル(樹皮)でカゴ作りのお母さん達。 水に浸して軟らかくし加工しやすくした樹皮を、木の枠に合わせて順番に編んでいくというシンプルな作業。編み終えた、樹皮は乾燥すると自然と硬くなるため、接着剤等は一切使用しない自然素材で作れます。そして子ども達はプラモデル式に組み立てるルアーや、ミノーのジョイントやピーナッツルアーの色塗り、本物の鉛筆で作るルアーの4点の作成を行いました。作ったルアーは実際の釣りに使えるので、是非釣りで使ってくださいね。そして、午後の部も無事終了し、宿に戻ります。

昼食のおにぎり作り

青空教室

まな板作りの様子

カゴ作りの様子

ルアーの色付け

真剣な表情の子供たち

完成したまな板

完成したカゴ

完成したルアー

飼育出来る匹数を持ち帰ろう!!

宿に着いたら、まずは、午前中に捕まえたカブトムシやクワガタの交換会から。
皆、沢山持って帰っても飼えないからと、1~2ペアだけお持ち帰りで、残ったカブトムシ達は逃がしてあげることに。お次はクワガタです。クワガタは、ジャンケンで勝った人から順に選んでいくことに。子ども達の手に力が入り、勢いのあるジャンケンバトルとなりました。クワガタの行き先が決まり、そうして一段楽したころには夕食のバーベキューの時間に。

夕食はイワナや蜂の子など地のモノでBBQ!

まずは、イワナの串打ちから。軍手をはめて背骨を貫通させるように、串を打ちます。出来たら塩をまぶして準備完了。
子ども達にも火おこしを手伝ってもらい焼く準備が整ったので、さぁ、皆で食材を焼いて食べましょう!今回は串打ちした魚のほかに、肉、野菜、焼きそば、さらにはお好みの具材を包んで焼くホイル焼きを用意。食材の中には、山で採れた「ハナビラタケ」と呼ばれるキノコの仲間も。そして長野と言えば名物、蜂の子。これは山の貴重なタンパク質です。

ピンセットで1匹ずつ取り出して、鉄板でこんがり焼いて、さぁ試食。皆嫌がるかと思いきや、子ども達は物怖じすることなく「美味しい!」と好反応。味はまるで白子のような味わいで旨味が口に広がります。お腹も溜まってきたら、デザートにスイカを食べましょう。ただし、そのまま食べるのでは面白くないので、スイカ割を楽しみましょう。目隠しをしたら3回クルクル回ってスタート。「そのまま真っ直ぐー!」「あー!!もう少し右っ!!!あー!!」そんな声援が飛び交います。そして、勢い良く棒を振り下ろすも・・・立派なスイカはなかなか割れず2順目へ。そしてやっとスイカが割れ大盛り上がりとなりました。気になるスイカのお味は・・・甘くて最高!そして、BBQの最後は残った火で焼きマシュマロ。皆お腹いっぱいです。このマシュマロが本当に美味しいんです。

自分で串打ちした魚は格別

蜂の子

割ったスイカに飛びつきます!

まだまだ子どもたちは元気いっぱい!

朝から遊んで子どもたちはヘトヘトかと思いきや、本当に元気いっぱい。「今夜も森で昆虫採集する!」とのことで、今日は罠を仕掛けると張り切ります。ペットボトルを切って、お手製の罠に。おびき寄せる餌は、スイカ割で余ったスイカを使います。また、初日の探索で森の木の樹液が少ないことを考慮して、夕方にスタッフがバナナ入りの仕掛けを木に設置し虫を誘引する作戦に。暗くなったら、スイカ入りの罠を仕掛けに行きつつ昆虫を探しに森へ向かいます。すると、皆の願いが通じてミヤマクワガタのメスを発見することができました。しかし残念ながら、この日もこの1匹だけでタイムアップ。仕掛けた罠は、翌朝早朝に見に行くことに。何が捕れているか楽しみですね。ジオキャンプも残すは最終日。ゆっくり休んで備えましょう。